今回は、LGBTQ+とは切っても切れない単語、「偏見」について考えていこうと思います。タイトルを見て、

偏見があってもいいなんてそんなわけねえだろ！！

とお怒りになる人もいるかもしれません。

ごめんなさい…

でも偏見があってもいいと言った理由はちゃんとあります！もう少しだけお付き合いください(>_<)

そもそも偏見って何？

そもそも偏見って何でしょう？意味は分かるけど説明するのって意外と難しいんじゃないでしょうか。

現代新国語辞典（改訂第三版）によると、

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偏見：偏った見解。

見解：ものの見方・考え方。

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とあります。

そう、偏見とはその人のものの見方・考えなのです。

となると憲法を思い出します。

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憲法 19条

思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

※思想：②人生・社会などに対する考え。

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偏見はものの見方・考え、すなわち思想の一つですから、たとえ偏っていようとも自由なはずです（少々無理矢理な気もしますがお許しを…）。

偏見を無くすのは大変なこと

偏見を無くすのは大変なことです。

『”常識とは18歳までに身につけた偏見のことだ』

と、かのアインシュタインも言っているくらいですし、偏見が無いというのは究極ありえないと思っています。

ちなみに僕にもこんな偏見があります。

啓の偏見

・日本人は真面目

・ボイの需要が低い（*ボイ≒レズビアン界隈でボーイッシュな見た目の人。）

・年上の男性は怖い

もちろん真面目じゃない日本人もいるし、ボイが好きな人も本当は多いかもしれないし、怖くない年上の男性もいるわけです。

にも関わらず、偏見を持ってしまっています。

それは、これまでの経験などに基づく僕の考えであり、たとえ偏っていたとしても無くすのは難しいのです。

本当に無くそうとしているのは

ではなぜ偏見を無くそうとするのか。

ここで偏見と同じような頻度で使われる「差別」の意味を確認してみます。※現代新国語辞典（改訂第三版）より

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差別：②偏見などによって、他よりも低い価値のものとして扱うこと。「人種ー」「女性ー」「ー撤廃」

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そう、偏見が「ものの見方・考え」であるのに対し、差別は、行動なのです。

人種差別、男女差別、外国人差別etc.

例をあげればキリがありません。

考えてみると差別禁止法はあっても偏見禁止法は思いつきません🤔

僕が思うに、本当に無くそうとしているのは「偏見によってもたらされた“言葉や行動”、それすなわち“差別”」ではないでしょうか。

極端な例ですが、道行く太っている人を見て

「あの人は太ってるからきっと自己管理がなってない」

と思ったとして、

「太っている＝自己管理ができていない」というのは偏った考え、偏見ですよね？病気や経済状況など自己管理以外の原因で太っている人もいるのですから。

ただ、思うことそれ自体は個人の感情・考えなので制限することはできません。感じるな、と言われてもそれは感情を殺すことと同義になってしまいます。問題はその感じたこと、思ったことをどう表現するか/しないか、です。

そもそも言わないとか

自分しか見ない日記にだけ書くとか

信頼している人にだけ話すとか

口に出してつぶやいたり態度に出したりする以外にも表現の方法はたくさんあります。

要は、思うのは勝手だけど表現する前によく考えようねってことです。

偏見を差別にしないために。

もう一つ例をあげます。

「この料理まずっ」

と思った時、どうすれば作った人は傷つかないでしょうか？

何か言うとしたらどう表現すればいいでしょうか？

どう言えば周りの人を不快にさせないでしょうか？

立ち止まって考えるところからはじめてみませんか。

同性愛は普通じゃないだとか、生理的に無理だとか、恋愛しないなんてありえないだとか

そうやって思ったり感じたりするのは自由です。悲しいけど。悲しいけど！！(大事なことなので2回言いました)

ものの見方・考えや感情はその人自身のものです。たとえ偏っていたとしても。

○○だと思ってはいけない、考えてはいけない、と制限したところで無理なのです。

これが、偏見はあっていいと僕が考える理由です。あってもいい、というより「無くせない」と考えています。

でもその無くせない“偏見”が”差別”という行動になってしまってはいけません。

あなたのその見方・考え・感情、

口に出す前に、つぶやく前に、表現する前に、

一度立ち止まってみませんか？

「僕、実は恋愛対象が女性で、、、」とカミングアウトした時に「大丈夫！私そういうの偏見無いから！」と言う人ほど信じられない啓は、思うのでした。

著者：【啓（けい）】