生き方
仏教の国からこんにちは|05
仏教にございます五戒をベースに「素敵な人になる秘訣」について書かせていただいているトランスジェンダー講談師・大学院生な痴山臣蔵でございます。
いよいよ師走も中盤。来週はクリスマスなどという西洋の大イベントが日本にも津波のようにやって参ります(笑)。冬の楽しいイベントの1つですね。このクリスマスには私が友人としているYouTubeチャンネル「トランスジェンダーの徘徊」にて、私の音声と音遊び『セクマイARIMA記念 #14 競馬中継 痴山臣蔵』というちょっと凝った遊びが是非、チャンネル登録いただけたら嬉しいです。
さて、今回も「素敵な人になる秘訣としての五戒(ごかい)」をお話でございます。
五戒(不妄語戒)と素敵な人になる秘訣
前回と同じく、私たち仏教徒にある「五戒(ごかい)」。
「最低限、守ってね」というもので、4つ目が「不妄語戒(ふもうごかい)」と呼ばれるものです。
これはもう本当に簡単で、「妄言(嘘)をついけてはいけませんよ」ということです。しかしながら「人は生活している24時間の内に実は21個(近年では200個とも言われております)以上の嘘をつかないと生きていけない」という生き物です。
この「嘘」というのも、何を基準にして判定しているかで数なんてものは、いくらでも上下するのですが…まぁ、このあたりは海外の心理学者・脳科学者と呼ばれる偉い先生方の研究論文がベースですので、そこはまた時間があれば私もいつか学会などでチャレンジしてみましょう(笑)。
ということで、仏教ではそんなに難しい話ではございません。
「周囲や相手に誠実であれ」ということ。もう少し噛み砕くと、「相手を傷つけてはいけませんよ」ということです。様々な状況がございますが、見聞…つまり「噂話をじゃんじゃん話す人は信用ならない」というのが分かりやすいのかもしれません。どこまでが真実か分かりませんからね。
私も経験がありますが「根も葉もない噂」をされてみたり、そんなに仲良くもない人に私の過去に尾ビレ・背ビレだけでなく「デコってんのかよ?」と言うぐらい話を盛られた噂をされて困ったこともございます。またバツの悪いことにそういう人に限って僧侶の修行中というのですから、世も末だな…と思ってみたり。
もし付き合ったパートナーがあなたの悪口をネットなどにじゃんじゃん書いて、更にはないことまで追加され、他の仲間と盛り上がったり。
そんな人たちが知人・友人であれば、距離を取ったりできますし、パートナーであれば別れてしまえばいいのですが…その嘘の部分が噂のまま残ると、実害がありますよね。場合や内容によっては、詐欺にもなることもあったりしますから。
犯罪にまでなれば人は興醒めし、その人を軽蔑することでしょうが、日本には「どんぐりの背比べ」「五十歩百歩」という言葉もあります。根源は同じなので、大小にかかわらず本当に要注意です。無論、相手に対してそうなのですから、自分に対しては当然です。
私の知る多くの人で、いつも人が集まったり、いつも(本当の意味で)頼りにされる人などは不思議とこの「悪口を言わない」というセットで嘘はつきません。これは社会人として、人として当たり前のことなのです。
そして仏教徒の場合、「五戒」という最低限守ってルールに含まれていますので、「何となく実家(田舎のおじいちゃん・おばあちゃん)は仏教」という人はこれから気を付けてみてはどうでしょうか。もちろん宗教関係なく、これは気をつけるべきでしょう(笑)。そして気を付けてみたら、意外に人間関係の構築の際に、ジワジワと効いてくるボディブローように周囲が変わるかもしれませんよ。
最後に..やっぱパートナーは「嘘をつかない人」がいいですよね!
著者:痴山臣蔵(講談師・高野山大学大学院生・密教研究家)